OMEGA Seamaster 30

Ref-125-007-63の30ｍｍキャリバーの最終モデルである269搭載のシーマスター30が入荷しました。
　自動巻きの興隆期にありながら手巻きスモセコモデルで、この年代まで採用されたキャリバーは殆どないので、それほど信頼性の高いキャリバーの証であるかと思います。
　ダイアルの造りも手間の掛かるエンボス仕上げで、この年数ではロレックスやオメガ以外ではお目に掛かる事はかなり少ない異例の仕上げです。またオーデマピゲを彷彿とさせるアラビア＆バーのロングインデックスで非常に高級な雰囲気を感じさせるデザインで、スモールセコンド仕様もあわせて、この年代ではかなり珍しいデコダイアルです。状態も荒れ等も殆ど無いながらも軽く薄くアイボリー掛かった、抜群の状態と絶妙なエイジングをみせています。
　ケースは裏蓋のサイドに打ち傷がありますが箇所的に視覚部分ではないのでストレスになることはないかとも思います。全体を通してはポリッシュがかなり少なく、鋭いエッジとフォルムを維持した良好な状態です。
　30ｍｍキャリバーの象徴でもある銅色メッキ仕上げの機械も非常に綺麗で、精度も全巻きの３姿勢時差で１０秒以内に収まる抜群の精度を維持しています。
　オメガにありながら良い意味でオメガらしくない非常に上品な佇まいとコンディションを併せ持つ魅惑的な個体です。